【NHKクローズアップ現代+】から家族信託を考える

家族信託ニュース

こんにちは。

先日、「NHKクローズアップ現代+」で家族信託をテーマにした放送があり、当事務所のサイトも一時期200人を超える方に閲覧される状態になりました。

それほど、家族信託は非常に注目されていると言う事でしょう。

親の“おカネ”が使えない!? - NHK クローズアップ現代+
2019年4月16日(火)放送。親が亡くなったり、認知症になって判断能力が低下したりして、親の口座から必要なお金を引き出せなくなる人が続出しています。こうした事態に陥らないために、どんな対策をしておけばいいのか?親に判断能力があるうちに家族で契約を結び、預金などの名義をあらかじめ書き換えておく「家族信託」という仕組みや...

「鉄は熱いうちに打て」ではありませんが、TVで話題になった今だからこそ、番組の内容から家族信託について改めて考えてみたいと思います。

1.親のお金は、あくまで親のために使う事

まず、最初に注意すべき点をお伝えします。

親のお金は親のモノであり、あくまで親のために使う事が必要」です。

番組のタイトルは刺激的に付けなければ視聴率が取れない為か、

「親の”おカネ”が使えない!?」

となっており、あたかも子供が自分達の為に、親のお金を使えるようなイメージが植えつけられます。

しかし、親のお金は紛れもなく親のモノで、子供が勝手に使う事は出来ません。

親のお金は親のために使う必要があります。

この点はしっかり意識しておかなければ、簡単に自分のお金と勘違いしがちになります。

十分に注意しましょう。

2.家族信託は親が元気なうちに行う必要がある

番組では親が元気な内に家族信託を利用して、トラブルを防止した親子が紹介されました。

この家族の素晴らしいところは、

「介護が必要になった場合、その費用はお父さん本人の資産で賄おうと話し合った。」

ところでしょう。

親の介護や認知症と言った将来のリスクについて

「家族で話し合いましょう」

と言うのは簡単ですが、現実的には中々難しいでしょう。

まだまだ元気だし、もし何かあったら子供達の好きなようにして良いから。

仮に話し合えたとしても、このような曖昧な状態になる事が多いと思います。

このご家族は話しをしづらい事にもしっかりと目を向け、具体化した事により、その後の預金や不動産売却の問題にも真剣に考え、家族信託と言う選択をしたのでしょう。

このご家庭は預金や自宅、収益用物件のアパートまでありますので、もし家族信託等の対策を行わず問題が表面化したら、と考えるとゾッとしますね。

このように、話しづらい事でも具体的に話し合う事で、将来のトラブルを回避する事ができるのです。

3.親が認知症になっても家族信託を利用できるのか?

さて、番組では、

「父親の認知症の症状が進む前のギリギリのタイミングで、家族信託の手続きを終えることができた」

家族もご紹介されていました。

これだけ聞くと、親が認知症になっても家族信託が使えるんだ!と思いがちですが、この考えは要注意です。

確かに認知症は普段の生活にほとんど問題がない場合から、完全に意思能力・判断能力がないパータンまで様々です。

その為、おそらくこの家庭の家族信託をサポートした司法書士は、ありとあらゆる方法を用いて父親の意思能力・判断能力に問題がないかを確認したはずです。

その為、「親が認知症でも家族信託は大丈夫」とは言い切れませんので、そこは誤解のないようにして下さい。

4.場合によっては成年後見制度の方が良い

番組では成年後見の事例も紹介されていました。

(おそらく、家族信託との対比を行いたかったのだと思います。)

成年後見を利用されたご家族は、認知症の母親の預金を兄が勝手に引き出し、弟が何に使ったのかと問い詰めても「問答無用」としか言わなかったようです。

それで弟が後見の申し立てを行い、成年後見人が選任された、と言う流れです。

ではこの家族、母親が認知症になる前に家族信託を利用すべきだったかと言うと、私はそうは思いません。

おそらく、兄が受託者になれば同様に母親のお金を勝手に使うでしょうし、弟が受託者になれば兄とのトラブルになるでしょう。

このように家族間に問題がある場合、家族信託よりも成年後見制度の方が適切な場合があるのです。

5.まとめ

おそらく、今後も家族信託をテーマにしたTV番組が放送されると思います。

TV番組ですので偏った演出が行われる場合がありますが、親が認知症等になるリスクはどこの家庭でもあります。

TV番組をきっかけにすれば、両親も子供達の話しを真剣に聞いてくれると思います。

この機会に、家族会議をしっかりと行ってはいかがでしょうか?

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